経腸栄養剤ってなに?ごはんが食べられへん時に使う“飲むごはん”の話

くすり

体調が悪くてごはんが食べられへんとき、どうやって栄養をとったらええんやろ?
そんな時に活躍するのが「経腸栄養剤(けいちょうえいようざい)」っていう液体タイプの栄養ごはんやねん。
病院でよく見かける「エンシュア」や「ラコール」って名前、聞いたことある人もおるかも。
今回は、そんな経腸栄養剤について「どんなもん?」「どんな種類があるん?」ってところを、できるだけわかりやすく紹介していくで!

経腸栄養剤ってなんやろ?

簡単に言うと「飲むタイプのごはん」。
口から普通のごはんが食べられへんときに、液体で栄養をとれるようにしたものやねん。
かまずに飲めるから、手術後・高齢の方・体調不良で食欲ないときなんかに使われることが多いねん。

種類はいろいろ。目的に合わせて使い分け!

🔹天然濃厚流動食

  • おかゆとか、野菜スープに近いイメージ。
  • 味も自然に近くて、胃腸が元気な人にはOK。
  • でも消化力が落ちてる人にはちょっとしんどいかも。

🔹人工濃厚流動食(こっちが主流)

成分によってさらに3タイプに分かれてるねん。

  1. 成分栄養剤(せいぶんえいようざい)
     → アミノ酸や糖がバラバラになってて、ほとんど消化せんでも吸収できる!
     → 消化がかなり弱ってる人に使いやすいけど、脂質がほぼ入ってへんから長期やと注意が必要。
  2. 消化態栄養剤(しょうかたいえいようざい)
     → アミノ酸よりちょっと大きい「ペプチド」って形で吸収されやすい。
     → 成分栄養剤よりは自然に近くて、使いやすさのバランスがええ感じ。
  3. 半消化態栄養剤(はんしょうかたいえいようざい)
     → 卵白とか乳タンパクを使ってるタイプ。
     → ある程度、消化力があれば吸収OKで、普段病院でよく使われるタイプやね。

どんなときに使うん?

  • 手術の後でまだごはんが食べられへんとき
  • 高齢で食欲が落ちて、栄養が足りてないとき
  • フレイル(体が弱ってる状態)や、がん治療中の人
  • 飲み込み(嚥下:えんげ)がむずかしい人

こういうときに、飲むだけで栄養がとれる経腸栄養剤はほんまに助かる存在やねん。

よく使われる製品:エンシュアとラコールの違いって?

製品名特徴注意点
エンシュア・H甘めのミルク味。カロリーも高め。腎臓が悪い人は使い方に注意。
ラコールNFあっさりめ。栄養バランス良し。GFRが30未満の腎障害では使えへん。

※GFR(糸球体ろ過量)ってのは、腎臓の働きを数値化したもんやで。

エンシュア・HとラコールNF(液・半固形)の成分比較表

腎機能によって 「腎機能別薬剤投与量POCKET BOOK 第3版」より

  • ラコールNF(液・半固形)は、GFRまたはCcr(mL/min)が

30未満の場合:禁忌(高窒素血症などを起こすおそれがある)

  • エンシュアHは、腎障害がある患者には慎重投与になっている。

さいごにひとこと

経腸栄養剤は、病院や施設だけやなくて、在宅医療でもよく使われるアイテム。
ただ、種類によって合う・合わへんがあるから、自己判断は禁物やで。
心配なことがあったら、かかりつけの医師や薬剤師に相談してな!

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