はじめに
「毎月の返済、いつ終わるんやろ…」
奨学金を返済中の人なら、一度はそう感じたことがあるんじゃないでしょうか。 ボクも同じでした。900万円弱の奨学金を抱えて社会人になり、毎月の引き落としを見るたびにしんどくなっていた時期がありました。
この記事では、ボク自身が約10年で奨学金を完済した経緯と、その後の資産形成への道のりをリアルにお伝えします。
奨学金の概要
卒業時の借入総額
県外の薬学部(6年制)に通うため、毎月12万円を借り続けました。
12万円 × 12ヶ月 × 約5年9ヶ月間 = 828万円(約900万円弱)
- 返還総額(元金):8,280,000円
- 貸与利率:0.90845409%(固定利率)
- 返済開始:2013年8月ごろ
- 完済:2023年7月
なお、大学の授業料は親に全額払ってもらっていました(約1,200万円)。今思うと、親への感謝しかありません。
当時の状況と気持ち
奨学金を借りていた学生時代は、返済の大変さを全く考えていませんでした。今思うと世間知らずで、「毎月12万で生活できればいいか」くらいの感覚でした。
卒業当初は、毎月約3.8万円を20年かけてゆっくり返済すればいいやと思っていました。将来のライフプランなんて全く考えておらず、漠然と返済が続いていく予定でした。
ところが、年月が経つにつれて通帳に毎月記帳される引き落としの1行を見るのが、じわじわしんどくなってきました。
住宅ローンやカーローンの返済明細を見るのが嫌になった経験はありませんか?それと同じ感覚です。メンタル的な消耗が積み重なって、「早く終わらせたい」という気持ちが強くなっていきました。
繰り上げ返済へ。10年で完済した道のり
返済を加速させたきっかけ
精神的なしんどさに加えて、いくつかのタイミングが重なりました。
- 家計の見直しで車を売却
- 不要な保険を解約(約150万円が返金)
- 信託銀行に預けていた毎月分配型の株などを全額売却
- 実家暮らし4年間で貯めた貯金
まとまったお金ができたタイミングで、一気に繰り上げ返済を優先しました。
返済期間中の職歴と収入の流れ
返済しながらの生活は決して楽ではありませんでした。参考までに収入の変遷を公開します。
| 時期 | 職種 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 社会人1年目 | 調剤薬局(1年で退職) | 約420万円 |
| 社会人2〜8年目 | 慢性期病院(7年) | 約450〜575万円 |
| 社会人9年目 | 調剤併設ドラッグストア アルバイト(約2ヶ月) | 時給2,600円(手取り総額83万円) |
| 社会人9年目途中〜 | 急性期病院 臨時職員パート(2年弱) | 時給2,000円(年収はかなり低め) |
| 社会人10年目〜現在 | 慢性期病院 | 約430〜450万円 |
収入が低い時期に車を2台持っていたり、遠回りもしましたが、それでも生活コストを抑えることで乗り越えました。
節約・家計管理の工夫
固定費の削減
- 家賃:駐車場込みで5.8万円
- スマホ:大手キャリア → 格安SIM → 楽天モバイル最強プランへ移行
- 保険:団体組合の3つの保険を解約 → 約150万円返金
車の維持費を最小限に
軽自動車なので税金・ガソリン代のランニングコストは低め。自動車保険も車両保険なしにするなど必要最低限に絞りました。
日々の支出を抑えるマインドセット
- 自炊中心・外食はほぼしない
- スーパーの弁当は3〜5割引きのものを購入
- コンビニ・自販機はほぼ利用しない
- 欲しいものは「しばらく期間をおいてもまだ欲しいか」を確認してから購入
- ブランドや見栄にこだわらない
- 禁煙・機会飲酒のみ(健康管理も節約につながる)
返済を乗り越えるモチベーション
「自分のケツは自分でふけ」
これがボクの返済を続けられた一番の原動力です。
奨学金は響きがいいですが、実態は借金・学生ローンです。自分で作った借金は自分で返すのが筋。
親に返済してもらっているという話を聞くこともありますが、個人的にはそれは違うと感じています。
また、通帳に記帳して返済状況を目で見て確認することで、自覚が生まれて無駄遣いが減りました。返済に向けて頑張っている姿は、周りの人にも伝わります。思いがけず応援してくれる人が現れることもあるので、日々の感謝を忘れないことも大切だと完済して改めて感じました。
なお、返済が本当に困難な場合は一時的に返済を猶予する手続きもあります。無理して追い詰められる前に、一度立ち止まることも選択肢のひとつです。
完済後の変化
精神的な余裕が生まれた
毎月の引き落としに追われることがなくなり、心の余裕が全然違います。 通帳を見るのが怖くなくなりました。
資産形成に集中できるようになった
借金・ローンがゼロになると、みるみるうちに貯金が増えていきました。完済後も生活水準を変えずに、余剰資金を投資(NISA)や副業・自己投資に回せるようになりました。
次の目標へ
今はサイドFIREを目指して資産形成中です。完済前に我慢していた体験や自己投資にも、少しずつお金を使えるようになりました。収入の範囲内で、無理なく。
まとめ・読者へのメッセージ
「今つらくても、着実にやれば終わる」
コツコツ地道に返済していると、確実に前に進んでいます。いつかゴールが見えてきます。
完済してわかったのは、自分の価値観と行動で未来は変えられるということ。道中、頑張っている姿勢に応援してくれる人が現れることもあります。日々の感謝を大切にしながら、一歩ずつ進んでいきましょう。
あなたの返済ライフが、少しでも楽になることを願っています。
ボク自身は独身で、お金の管理リスクが比較的低い状況が前提です。家族構成や生活環境によって最適な方法は異なりますので、参考のひとつとして読んでいただければ幸いです。


固定ページ